2026-07-13 / blog / 約10,264字(読了 約21分)

AIが見ているのは、まだ「画像」だった——医療AI研究の地図を、八つの持ち場に描く

AIは、医療のどこまで来ているのでしょうか。当サイトが毎日集めている研究記事を八つの持ち場に振り分けて数えたところ、研究はMRIや超音波のまわりに集まっていました。その一方で、問診や受診といった、患者がAIと出会うであろう場所を扱った研究は、今のところほとんど見当たりません。米国FDAが市販を認めたAI医療機器1,524件を数えても、その76.4%は放射線科でした。物差しの違う二つの集計が、そろって画像のあたりに寄っている。今回はその地図を描くところまでをやり、なぜそう偏るのかは仮説として、切り分けて置きます。

まず、医療がどれくらいの分量を占めているのかを確かめておきます。当サイトの研究記事のうち、「医療」という語を含むものが238件、「臨床」が174件、「患者」が122件ありました。同じ数え方でほかの業種も見てみると、教育が95件、金融が62件、交通が57件、農業にいたっては10件しかありません。医療は頭ひとつ抜けています。

ただ、全体の件数が多いことと、その中身が均等に散らばっていることとは、まったく別の話です。そう思って医療の内側を八つの持ち場に分けて数え直したところ、偏り方は予想よりもずっとはっきりしていました。

ひとつ、お断りしておきます。この記事は、執筆をAIが担い、運営者である私が監修しています。そしてその監修者である私は、医療の専門家ではありません。

ですからこの記事では、数えて分かったことと、それを眺めて私たち(監修する運営者と、執筆したAI)が推測したことを、区別して書くようにしました。推測のほうは、あくまで「私たちにはこう見える」という話であって、専門家に検証してもらったわけではありません。この先、医療がどう変わっていくのかという予測も書きません。手元のデータと、一部を検索して確かめた情報を組み合わせただけの観測です。何かを保証するものではなく、そう見えた、という話にすぎません。

以下、記事のなかで「私たち」と書いているのは、この二者のことです。

先に、この記事で見る数字

見るもの 数字
研究がいちばん集まっている持ち場 画像診断(MRI 54件・医療画像 43件・放射線 35件ほか)
研究がいちばん少ない持ち場 患者接点(問診 0件・トリアージ 1件・遠隔医療 2件)
FDAが米国での市販を認めたAI医療機器 1,524件(2026年3月30日決定分まで)
そのうち放射線科の分類 1,164件(76.4%)
同じく病理の分類 9件(0.6%)
放射線科の比率の推移 84.6%(2021年)から75.0%(2026年第1四半期)へ、ゆるやかに低下

数字の出どころと、その物差しの粗さから話を始めます。

数え方と、その限界について

数字を並べる前に、ものさしの精度をはっきりさせておきます。ここは飛ばさずに読んでいただきたい部分です。

今回の対象は、当サイトのデータベースにある研究カテゴリの記事7,140件です(全カテゴリでは9,525件、2026年7月13日までに登録されたもの)。その大半はarXivなどのプレプリント(*1)であり、査読を経ていません。

そして肝心なのは、件数の数え方です。私たちが数えたのは、論文そのものではありません。当サイトがAIに生成させた日本語のタイトル・要約・キーワード欄に、特定の文字列が現れた記事の数です。ですから正確に言えば「問診の研究が0件」なのではなく、「当サイトの日本語メタデータに『問診』という語が一度も現れなかった」ということになります。記事はすべて日本語で要約されているので、nursingやconsultationといった英語の専門用語で引いてもほとんど一致しません。この物差しは、当サイトの日本語の言い回しに強く依存しています。また、ひとつの記事が複数の語に一致するため、持ち場ごとの数字を足し合わせることはできません。

では、この物差しはどれくらい粗いのか。今回、実際に一件ずつ目で確かめてみたところ、私たちの集計が二か所で間違っていたことが分かりました。せっかくなので、そのまま書きます。

ひとつめ。当初は「臨床検証」1件、「前向き」35件という数字をもとに、「実際の患者で検証する研究はまだ少ない」と書くつもりでした。ところが35件の中身をひとつずつ見ていくと、出てきたのは「前向き伝播(feed-forward)」であり、「前向き思考」であり、「全結合型前向き後退確率微分方程式」でした。研究デザインとしての前向き研究、つまり患者を追跡する形式の研究は、ほとんど混じっていません。この数字は使いものにならないと分かったので、検証について論じる節ごと取り下げました。検証を扱う研究が少ないのかどうか、私たちの物差しでは測れませんでした。

ふたつめ。看護と介護の持ち場を、「看護3件、介護3件だからほぼ空白だ」と書きかけました。ところが「ケア」という語で引き直すと26件あり、そこには「ロボットによる患者・高齢者ケアの探求」や「退院サマリーを審査するベンチマーク」といった、どう見ても該当する研究が含まれていました。私たちが語を取りこぼしていただけです。

要するにこれは、精密な統計ではありません。望遠鏡で星の密度をぼんやり眺めるくらいの粗さだと思ってください。それでも、傾きがここまで大きいと、粗さだけでは説明がつかないと感じます。

なお、ここで使った集計条件は、対象期間もキーワードの一覧も、除外した語とその理由も、そのまま実行できるスクリプトの形で固定してあります。三か月後の答え合わせでは、キーワードを書き換えずに同じものを走らせます。数字が私たちに都合よく動いてしまわないようにするための、自分たちへの縛りです。

八つの持ち場

医療AIを診療科(内科、外科……)で切ると、研究の分布はうまく見えてきません。AI研究は診療科ではなく、扱うデータの形(画像、文章、信号、対話)と、医療のどの工程を担うかによって塊を作っているように見えるからです。そこで、次の八つに分けて並べます。

持ち場 一致した記事数の目安
① 画像診断(放射線・超音波・内視鏡) MRI 54/医療画像 43/放射線 35/脳波 23/X線 13/心電図 13/超音波 12/内視鏡 6
② 病理・検体検査 病理 29
③ 臨床判断支援(診断推論) 医学 59/症例 18/診断支援 10/臨床推論 3
④ 臨床文書・医療事務 医療記録 9/電子カルテ 3
⑤ 患者接点(問診・トリアージ・遠隔医療) 問診 0/トリアージ 1/遠隔医療 2/医療対話 2
⑥ メンタルヘルス 精神 29/抑うつ 13/うつ病 8/メンタルヘルス 7
⑦ 手術・ロボティクス 手術 11
⑧ 看護・介護・見守り ケア 26/認知症 9/高齢者 7/看護 3/介護 3

ひと目で分かるとおり、①に極端に集まっていて、⑤はほとんど空のままです。順番に見ていきます。

① 研究がいちばん集まっているのは、画像を読む仕事だった

医療AIと聞いて多くの人が思い浮かべる領域が、そのまま研究の主戦場でした。MRI、超音波、X線、内視鏡、それに脳波や心電図といった波形。これらを合わせると、医療AI研究の重心がどこにあるのかは、もう疑いようがありません。

中身も多彩です。たとえば多様な脳画像データを生成モデルでエンコードする手法は、構造の異なるMRIの特徴をまとめて扱う枠組みを提案しています。ここで目を引くのは、変分自己符号化器や拡散モデルといった、ふだんは画像を「作る」ために使われる生成AIの道具が、画像を「読む」ために転用されている点です。

もう一本、腫瘍分類における深放射線画像シグネチャーの発見と臨床検証は、この持ち場が抱える悩みを正面から書いています。深層学習は高い予測性能を出すけれども、なぜそう判断したのかを説明できない。そしてその説明のできなさが、臨床に持ち込むときの壁になっている。だから病変を切り出す処理と、説明のつく分類とを統合しよう、という問題設定です。争点が性能ではなく説明可能性のほうへ移っているあたりに、この領域の成熟ぶりが表れているように見えます。なお、この論文のタイトルにある「臨床検証」は、公開データセットと病院の保有データで評価したという意味であって、実際の診療に導入されたという意味ではありません。査読前のプレプリントです。

② 病理は静かだが、中身は臨床に近い

病理は29件でした。①ほどの件数はありませんが、狙っている場所は臨床のすぐそばです。たとえば病理報告書からがんの進行度(TNMステージ)を予測する研究のまわりには、病理レポートという「文章になった検査結果」を機械に読ませる系統があります。画像を読むのではなく、画像を読んだ人間が書いた文章を読む。同じ病理でも、AIの入り口がふたつに分かれているわけです。

③ 臨床判断では、AIを採点する物差しづくりが始まっている

症状から疾患を絞り込んでいく推論を、大規模言語モデル(*2)にやらせる系統です。件数そのものは多くありませんが、中身に動きがあります。

単に「診断を当てさせる」研究から、少しずつ離れつつあるのです。ProMedが提案しているのは、次にどの検査をして、どの質問をすれば、いちばん情報が増えるのかを強化学習で学ばせる枠組みでした。貢献度を配分するシャプレ値という古典的な考え方が使われています。LingxiDiagBenchのように、精神科の診断支援においてLLMを評価するための枠組みそのものを作る研究もあります(こちらは合成された対話を用いた評価であり、実際の患者を対象とした臨床試験ではありません)。

答えを出すAIから、問診の順番を考えるAIへ。さらにはAIを採点する物差しづくりへと、この持ち場の関心は移りつつあるように見えます。

④ カルテ仕事の研究は、ひと桁しかない

カルテや退院サマリの作成、要約。事務負担の軽減という文脈で語られることの多い領域ですが、当サイトの集計ではひと桁でした(医療記録9件、電子カルテ3件)。

ただしここは、数字を割り引いて読む必要があると思います。長い文章を要約する、専門的な文書を構造化する。この持ち場に必要な技術は、医療という看板を掲げずに、ふつうの自然言語処理の研究として発表されていることが多いはずだからです。医療の棚に並んでいないだけで、部品はよそで作られているのかもしれません。

⑤ 問診の持ち場は、何度数えても空いている

問診が0件、トリアージが1件、遠隔医療が2件、医療対話が2件でした。

数え漏らしを疑って、言い方を変えて調べ直しました。日本語で12通り(問診、病歴、医療面接、初診、症状聴取、医師患者、患者対話、オンライン診療、受診、主訴、来院、外来)。英語で7通り(triage、consultation、symptom、patient interview、history taking、telemedicine、clinical interview)。合わせて19通りです。

結果は、どれも0件から2件でした。⑧でやってしまったような取りこぼしは、ここでは見つかりません。患者がAIと最初に出会うはずの場所、つまり受付であり、問診票であり、電話相談であるところを扱った研究は、当サイトが集めた範囲では、本当にほとんど見当たらないのです。

しかも、わずかに引っかかった数件を開いてみると、空白はいっそう際立ちます。「トリアージ」に一致した1件は、よく読むとエシカルAIの堅牢性を試す研究であって、そもそも患者接点の話ですらありませんでした。「遠隔医療」の2件は、医療テキストの生成と、助言の質を高める仕組みについての研究です。そして「医療対話」に一致した2件は、どちらも医師と患者の対話を合成データとして作り出そうという趣旨のものでした。

ここから先は仮説です。この持ち場に研究が積み上がらない理由のひとつは、そもそも学習に使える実際の対話データが手に入らないことにあるのではないでしょうか。だからこそ研究者は、まず対話を合成するところから始めざるをえない。医療対話に一致した2件がそろってデータ生成の話であったことは、その傍証のように見えます。ただしこれは、たった2件を眺めて私たちが想像したことにすぎません。

⑥ メンタルヘルスだけが、別の島をつくっている

いっぽうで、精神・心理の領域は、医療のなかに独自の島を作っています(精神29件、抑うつ13件など)。しかも中身が、ほかの持ち場とはっきり違うのです。

代表格が抑うつ症状を持つ人々がChatGPTを利用するパターンという研究です。この論文は、AIに診断させていません。すでに人々がAIをどう使っているかを観察しています。PHQ-8という抑うつの尺度に回答した766人から集めた187,093件のChatGPTの会話履歴を分析したところ、中等度以上の症状がある人たちは、精神的な悩みや孤独についての会話が多く、その利用は深夜に集中し、月単位で再来する傾向があったといいます。

ここは慎重に読む必要があります。同じ論文は、会話の言葉づかいから抑うつを予測する性能は低く(AUROC 0.591、*3)、スクリーニングには不十分だったとはっきり書いています。そのうえで著者らは、これらの履歴を臨床スクリーニングのデータとして扱うべきではなく、LLMが非公式な支援の基盤として使われつつあることの証拠として扱うべきだ、と述べています。AIが抑うつを見抜けた、という話ではまったくありません。

この持ち場においてAIは、医療機器としてではなく、当事者が夜中にひとりで開く相談相手として、すでに人々の生活のなかに入り込んでいます。研究のほうが、その実態を後から追いかけている。少なくとも、この調査に参加した766人の履歴からは、そう見えます。精神疾患検出データセットの総合レビューのように、SNS以外のデータ源を探そうという動きもあります。

⑤の患者接点があれほど空いているのに、⑥にだけ人が集まっている。この非対称は、今回の地図でいちばん奇妙に見えた部分でした。

⑦ 手術はまだ、11件にとどまる

手術は11件です。ロボット手術中のカメラ位置を推定する研究や、手術室の品質保証にAIを使う研究などが並んでいます。物理的な動作をともなうぶん、研究の周期が長くなるのは自然なことでしょう。物量を語れる段階にはまだありません。

⑧ 看護と介護は、件数こそ少ないが「空白」ではなかった

先に白状したとおり、ここは私たちが最初に数え損ねた持ち場です。「看護3件、介護3件」だけを見て空白と書きかけましたが、「ケア」で引くと26件ありました。ロボットによる高齢者ケアの探求、退院サマリーの審査ベンチマーク、AI伴侶への依存とケアシステムへの影響。研究は、ちゃんとあります。

ただし、その多くはベンチマークやロボティクス、あるいはヘルスケア全般の話であって、介護の現場そのもの、つまり身体介助や日々の見守り、生活の伴走を扱ったものは、やはり多くありません。認知症には9件の手が入っていますが、中身を見ると音声やMRIから兆候を見つける「早期検出」であり、実質的には①の画像・信号診断の応用でした。

「空白」と書こうとしたのは言い過ぎでした。ただし「少ない」のほうは、撤回しません。

市販が認められた機器を数えると、もう一枚の地図が出てくる

ここまでは研究の地図でした。それでは、実際に医療機器として米国での市販が認められたAIは、どこに分布しているのでしょうか。

米国FDA(*4)は、そうしたAI対応医療機器の一覧を公開しています。これを取得して数えました。2026年3月30日決定分までで、計1,524件です。

まず用語に注意が必要でした。この1,524件を、ひとくくりに「承認」と呼ぶことはできません。内訳を数えると、96.2%にあたる1,466件は510(k)クリアランス(*5)で、すでにある機器と実質的に同等だと認められて市販できるようになった、という経路です。De Novo認可が39件、いわゆる本来の意味での承認(PMA)にいたっては19件しかありません。FDA自身、この一覧を「米国で市販が認められた(authorized for marketing)機器」と表現しています。有効性を保証したとか、現場で使うべきだと推奨したという意味ではないのです。

そのうえで、分野の内訳を見ます。

分野 件数(全1,524件)
放射線科 1,164件(76.4%)
循環器 147件(9.6%)
神経科 70件(4.6%)
麻酔科 26件(1.7%)
消化器・泌尿器 25件(1.6%)
血液 21件(1.4%)
その他12分野(眼科10・病理9・臨床化学9ほか) 71件(4.7%)

放射線科が76.4%を占めています。市販が認められたAI医療機器の4件に3件が、FDAでいう放射線科の分類でした。病理はわずか9件です。ただしこの「放射線科」は機器を審査する担当部門の区分であって、「扱うデータが画像である」という意味の分類ではありません。これは後でもう一度触れます。

もっとも、この比率が固定されているわけではありません。年ごとに見ていくと、放射線科の割合はゆるやかに下がってきています。

放射線科の割合
2021年 84.6%(130件中110件)
2022年 85.2%(162件中138件)
2023年 78.8%(226件中178件)
2024年 77.9%(235件中183件)
2025年 76.3%(333件中254件)
2026年(第1四半期) 75.0%(92件中69件)

年間の件数そのものは2021年の130件から2025年の333件へと伸びており、そのなかで放射線科の比率は85%前後から75%へと下がりました。依然として圧倒的な首位ではあるものの、独占はすこしずつ緩んでいます。

なお、FDA自身がこの一覧について「網羅的な資料ではない」と断っています。承認文書に含まれるAI関連の用語をもとに抽出しているためです。

二枚の地図は、慎重に重ねなければならない

ここで、大事な但し書きを置きます。この二つの集計は、直接比べることができません。

研究側の数字は、当サイトが生成した日本語の要約に特定の語が現れた件数です。FDA側の数字は、医療機器の担当部門による分類です。物差しがまったく違います。FDAのいう放射線科は「データの形式が画像である」という意味の区分ではありませんし、FDAの分類から「問診」や「看護」といった工程を取り出すこともできません。

そのうえで、事実として言えるのはここまでです。研究側では、画像や信号にまつわる語がいちばん多く現れました。FDA側では、放射線科の分類が76.4%を占めました。別々の場所で、別の物差しで作られた二枚の地図が、どちらも画像のまわりに寄っている。同じ現象をふたつの角度から見たのだ、と言い切れるところまでは、このデータは届いていません。

では、なぜこうなるのか。ここからは仮説です。

ここから先は仮説です。私たちには、AIが入っていける場所には条件があるように見えます。デジタル化された画像として、あるいは電子化された波形として、すでに機械が読める形で大量に蓄積されているデータ。そういうものがある場所に、研究も市販機器も集まっているのではないか。逆に、問診のときに交わされる会話や、看護師が病室で感じ取っている微細な変化、介護の現場での身体の動きは、人間にとっては情報の宝庫であっても、機械にとってはまだデータになっていません。だとすれば地図の空白は、医療のその部分が重要でないことを意味するのではなく、まだ機械可読になっていないことを意味している。そう読むのが素直な気がします。

ただし、これは数字が証明したことではありません。同じ偏りは、ほかの理由でも説明できてしまいます。画像診断は既存機器の改良として規制の通り道がはっきりしている(510(k)が96.2%を占めるのは、まさにその現れかもしれません)。責任の所在がはっきりしている。診療報酬がつきやすい。既存の業務の流れに差し込みやすい。どれも十分にありうる説明で、どれが主な理由なのか、私たちには判定できません。この持ち場にいらっしゃる方が読まれたら、おそらく別の見立てを持たれるだろうと思います。

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flowchart TB
    F([ここまでが、数えて分かった事実]):::head
    F --> R[研究の集中<br/>画像・信号にまつわる語が最多]:::fact
    F --> A[市販機器の集中<br/>FDAの放射線科が76.4%]:::fact
    F --> E[研究の空白<br/>問診0件・トリアージ1件]:::fact
    R --> Q{{なぜ、こう偏るのか<br/>ここから先は未検証の仮説}}:::ask
    A --> Q
    E --> Q
    Q -.-> H1[機械可読なデータが<br/>すでにあるかどうか]:::hypo
    Q -.-> H2[規制の通り道と<br/>責任の所在]:::hypo
    Q -.-> H3[診療報酬と<br/>既存の業務の流れ]:::hypo

    classDef head fill:#dbe6f2,stroke:#1f3a5f,stroke-width:3px,color:#16283d
    classDef fact fill:#eef2f7,stroke:#33587f,stroke-width:2px,color:#16283d
    classDef ask fill:#fdf3dc,stroke:#b7791f,stroke-width:2px,color:#5f4405
    classDef hypo fill:#ffffff,stroke:#9aa5b1,stroke-width:1.5px,stroke-dasharray:5 4,color:#4a5568

地図を描くところまでが、今回の仕事です。それを読むのは、その持ち場に立っている方々の仕事だと思っています。

観測点

あとから同じ物差しで測り直せるように、観測点を置いておきます。

その1。患者接点の空白は埋まるのか。問診0、トリアージ1、遠隔医療2、医療対話2という現在地(同義語19通りで引いても0件から2件)が、この先どう動くか。ただし件数が増えたとしても、それだけでは研究が増えたとは言えません。収集元が増えても、研究記事そのものが増えても、AIによる要約の言い回しが変わっても、数字は動いてしまうからです。ですから次回は、生の件数ではなく研究記事全体に占める割合で比べたうえで、増えていた場合はその原因をひとつずつ切り分けて報告します(現在の割合は、問診0.00%、トリアージ0.01%、遠隔医療0.03%。分母は研究記事7,140件です)。

その2。FDAの偏りは緩み続けるのか。放射線科の割合は85%前後(2021〜22年)から75.0%(2026年第1四半期)まで下がってきました。この低下が続くのか、それとも下げ止まるのか。とくに病理(現在9件)に動きが出るかどうかを見ます。あわせて、FDAは基盤モデル(LLMを含む)を搭載した機器を識別してタグ付けする方法を検討すると公式に予告していますので、その一覧にLLM搭載機器が初めて明示的にタグ付けされるのはいつになるかを記録します。いま一覧にタグが無いことは、該当する機器がまだ存在しないことを意味しません。単にFDAが、まだ区別して表示していないだけです。

その3。物差しそのものを直せるのか。今回、日本語の文字列一致という物差しの粗さが露わになりました。「前向き」は使いものにならず、「ケア」は取りこぼしました。次の答え合わせまでに、この集計をもっと信頼できる形に作り直せるかどうかも、あわせて記録します。

起点は2026年7月13日。次に見るのは2026年10月ごろです。

注釈

*1 プレプリント(preprint) — 査読(専門家による内容チェック)を受ける前に公開される論文の原稿。arXivなどのサイトで誰でも読めるが、内容の正しさは保証されていない。速報性が高い反面、後になって取り下げられたり、大きく修正されたりすることもある。

*2 LLM(Large Language Model・大規模言語モデル) — 大量の文章を学習して、人間のように文章を読み書きするAI。ChatGPTなどがこれにあたる。

*3 AUROC(Area Under the Receiver Operating Characteristic curve) — 判別の性能を表す指標で、通常は0から1の範囲を取る。0.5は「でたらめに当てずっぽうを言うのと同じ」、1.0は「完璧な判別」を意味する。この研究の0.591は判別の性能が限定的で、著者ら自身がスクリーニングには不十分だと述べている。

*4 FDA(Food and Drug Administration・米国食品医薬品局) — 医薬品や医療機器を米国内で販売してよいかを審査する政府機関。AIを搭載した医療機器についても、市販を認めた製品の一覧を公開している。

*5 510(k)クリアランス — 米国で医療機器を売り出すためのもっとも一般的な手続き。すでに市販されている既存の機器と実質的に同等であると示すことで市販できるようになる制度で、FDAは意図された用途や技術的な違い、安全性・有効性を既存機器と比較して審査する。新規性の高い機器に求められる承認(PMA)とは、審査の枠組みが異なる別の経路にあたる。

tags: 医療 / 定点観測 / 研究マップ

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この記事は運営者がテーマを決め、AIが執筆し、運営者が内容を確認・修正のうえ公開しています。

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